Travel Wales

1週間ちょっとウェールズを旅してきました。そこで見た美しい景色、美味しい食べ物、優しくて面白い人々、すべての素晴らしい思い出をここに残します。これからウェールズに行ってみたい人、ウェールズをまだ知らない人に読んでもらえて、少しでも参考になれば嬉しいです。

最短ルートは必ずしも最速でたどり着ける訳ではない。と実感した話

Shwmae! Tomoです。

 

ウェールズ観光の第一歩であったティンターンアビーが予想以上に素晴らしかったし、これまた思いがけずおいしいベーコンバップにも出会えて幸先が良かった私たち夫婦のロードトリップ。次の目的地は旦那さんの生まれ故郷、マウンテンアッシュです。

生まれ故郷なので実家とか兄弟の家に泊まるのでは…と思われるでしょうが、ここは全員男兄弟で誰もまめに連絡をとるタイプではなく、家にスペアルームがあったとしても既に長期で貸していたりとか、いろいろ事情があってお世話になれず、マウンテンアッシュ近くに宿を予約しました。Booking.comは本当に便利です。

 

カーナビに次の目的地の郵便番号を入れてルート設定をします。画面の写真を撮っておけばよかったのですが、私たちの借りた車についていたカーナビでは、おすすめ、最短、エコの3つからルート選択できます。エコは通過する道路の速度制限や混雑具合から最も燃費が悪くないと思われるルートを提案してくれます。おすすめルートは走行距離87km、1時間11分で行けるM4まで南下して、私の好きなキャッスルコク(Castell Coch)を通るA470に入って北上してマウンテンアッシュに行くルートです。M4は主要な高速道路なので速度を上げて走れます。しかしM4に出るまでかなり南下するのと、再び北上するのがどうも遠回りな印象です。

ほぼ右から左へ横切る最短ルートは67km、1時間20分だと表示されています。20km、約10分の違い。それくらいの差ならおすすめルートと同じくらいの時間で到着できるかも。ポンティプールを抜けていくこのルートは面白そうだ、という旦那さんの鶴の一声で最短ルートを行くことに決めました。

おすすめルートではティンターンアビーを出ると左折でした。大きな観光バスも、たくさんの自転車バイカーたちも左折していきます。でも私たちの車は右折です。大きな道路を効率よく進むのではなく、自然を楽しみながら進む、これぞロードトリップ!と妙に盛り上がりながらカーナビの指示に従って走り出し、赤毛のアンを思い出させる木々のトンネルを通りぬけていきました。

 

このルートを選択して後悔したのは走り出して5分も経たない頃でした。

どんどんと森の奥へ入っていくルート。くねくねとうねる道はどんどん狭くなり、車1台が通るのにちょうど良い幅と言えるくらいです。すれ違うにはお互いに相当左に寄せないと無理でしょう。しかし対向車があるのかないのか、森の中のくねくね道では全くわかりません。常にハラハラドキドキ。

f:id:Tom-3:20170918135123j:plain

旦那「うわ~!いったい後何キロこんな感じ?」

私「次の交差点まであと5kmくらい」

やっと少し視界が開けたところに出てホッと一安心。命拾いしたような心地でした。

f:id:Tom-3:20170918140245j:plain

どこまでも続く生垣をキレイに刈り込むのはこのような専用車があったのでした。電のこの刃がL字についている感じで、横面と上面の伸びてきた枝を同時に刈っていきます。

のどかな風景に癒されるのもつかの間で、最短ルートはどこよりも狭い道を進みたがっているようです。

f:id:Tom-3:20170918140422j:plain

石垣と密度の高い生垣に挟まれたこの道ではネコがいても避けられません!もし対向車があれば、どちらかがバックですれ違えるところまで行かなければなりません。誰も来ないで~!とひたすら祈りました。旦那さんはくねっと曲がる手前でクラクションを軽く鳴らして警戒します。

こんな冷や冷やする道を20分ほど走り、カーナビのスクリーンにもようやく道らしい道が表示されてきました。

f:id:Tom-3:20170918140648j:plain

今回は幸い対向車もなく無事に通過できましたが、もし対向車があったり、大きな枝が折れて道をふさいでいるとか不測の事態があればかなり時間をロスしていたことでしょう。後日会った友達の話では、地元の人は抜け道としてこのような道を使うけど、狭いので注意が必要な場所や、すれ違える場所を把握している。知らない人が通るのは本当に危険だからやめた方がいい、と言われまったく返す言葉もありませんでした。

上の写真にもあるように、地図上の道なき道でも速度制限は60マイル(約96km)なんて表示されています。自足100km近くであの道を飛ばすなんて自殺行為!やはり多少遠回りでも大きな道路を行く方が確実だし、変なストレスもないだろう、ということを体感したロードトリップ初日でした。(続く)